全粒粉の配合率を変えて膨らみと味を比較してみました。手前から全粒粉95%、右75%、奥30%。全粒粉が少ないほど軽くなります。

パーネ・インテグラーレ(全粒粉のパン)

全粒粉の仕上げ種を作ります。

 

材料:親種30g(20gが小麦粉10gが水)、全粒粉80g、塩2g、水50g 

※ミキシングが短いので塩を水に溶かしておきます。

軽く捏ねて温かい場所で3倍になるまで発酵させます。炭酸ガスの匂いが嗅ぎとれます。

 

全粒粉95%

上記の仕上げ種全量、全粒粉300g、モルトシロップ2g、塩5g、水210g

全粒粉75%

上記の仕上げ種全量、全粒粉220g、フランス粉80g、モルトシロップ2g、塩5g、水210g

全粒粉30%

上記の仕上げ種全量、全粒粉40g、フランス粉260g、モルトシロップ2g、塩5g、水210g

 

作り方:

例:全粒粉95%

A 全粒粉300g、モルトシロップ2g、水210g

B 仕上げ種全量、塩5g

  1. オートリーズ A を軽く捏ねて乾燥しないようにビニール袋などで覆って10分置きます。
  2. ミキシング B を加えて15分捏ねます。参考:低速3分ー中速3分
  3. 一次発酵&パンチ 温かい場所で4時間発酵させます。※途中1時間30分後パンチ2時間30分継続発酵(全体で4時間)
  4. 分割 なし。 ガスを抜いて軽く丸めます。
  5. ベンチタイム 15分
  6. 成形 丸めなおして粉をふるったバヌトン型に閉じ目を上にしてそっと置きます。
  7. 二次発酵 上部が乾燥しないようにビニール袋などで覆って70分発酵させます。
  8. 焼成 スチーム 小石と天板ごと250℃の予熱をかけます。熱々の天板に生地を置いてクープを4~5本いれます。オーブンに戻して50gの水を小石めがけてかけ、すぐ扉を閉めます。3分放置して再点火。
    190℃ー30分*焼きます。
    *オーブンによって焼き時間、温度が異なります。

あとがき:

全粒粉のパンは玄米を食べている感覚です。
玄米と栄養価を比較してみると、骨に良いカルシウム・マグネシウムが多く、味覚の発達にも良いとされている亜鉛が1.5倍。鉄と葉酸も1.5倍。食物繊維は全粒粉の一割で、いずれも全粒粉が勝っています。カリウムも多いので制限されている方は注意が必要です。

全粒粉は酸化しやすいので2%の塩を入れて仕上げ種を作ります。本生地仕込みで全て全粒粉を使っても親種の分があるので、厳密には100%全粒粉のパンになりません。

食べ口は全粒粉が多いほど重くなります。飽きるので食べ方に工夫がいるかもしれません。
通常の仕上げ種を使用する場合

全粒粉75%(仕上げ種160g、全粒粉300g、モルトシロップ2g、塩6g、水210g)

全粒粉30%(仕上げ種160g、全粒粉120g、フランス粉180g、モルトシロップ2g、塩6g、水210g)