親種の維持方法

加水率は50%。冷蔵庫でゆっくり熟成します。1週間~10日の種継ぎなので管理が楽です。

 

この親種を元に加水率55%の仕上げ種加水率100%の塩液種を作ります。

 

  • 種小麦粉の一部として換算するので酵母代は限りなくゼロ円に近くなります。
  • 維持する種は初種、ルヴァン、ルヴァンナチュレ―ル、シェフ種、元種などと呼ばれていますが、ここでは分かりやすいように「親種」と呼びます。
  • 最終的にパンを作るとき、親種に砂糖・塩・水を加えて捏ねて発酵させたリフレッシュ)「仕上げ種」を使います。
  • 親種をそのまま使用するパンもありますが、ほとんどは仕上げ種を使用します。発酵が順調になって、パンにボリュームが出ます。

親種を無駄なく維持するために

まず、各家庭でパンを作る頻度で親種の維持する量を決めます。

例えば、1週間に角食パン1.5斤を2本焼きたいときは親種300gを維持します。

 

親種300gの半分を取り分けて仕上げ種を作って2回仕込みます。→(加水率55%の仕上げ種

※取り分けた種はビニール袋に保存して2-3日置いても種は強いので大丈夫です。

残りの半分は下記のように維持します。


親種の維持方法

5日(夏)~1週間(冬10日くらいまで)に一度、親種に小麦粉と水を混ぜて種継ぎをします。

  • 手も道具も必ずよく洗います。

1.    親種3:小麦粉2:水1 の割合で計量します。例:親種150g:小麦粉100g:水50g


2.親種を千切ります。


3. 小麦粉と水に絡めてざっと合わせます。


4.  ひとまとめにしたら外側に返すようにして全体を合わせます。40秒~1分くらい。


5.  ビニール袋に入れて余裕をもって口を軽く二回ほどねじります。


6.  できあがり。乾燥を防ぐため、もう一枚ビニール袋に入れて二重にしておくといいです。


3~8℃の冷蔵庫で5日~1週間静置させます。

熟成した種はふっくらして、軽く感じて簡単に千切れる状態になります。

  • 種の中を開いて見たり揉んだりすると、うまく発酵しません。
  • ビニール袋は毎回替えなくてもいいです。
  • 夏季にべたつくようなら、親種を減らしてください。
    冬季になかなか熟れないときは親種を増やしてください。
    ※小麦粉と水の量は変えません。
  • 冷蔵庫の温度が高い(15℃くらい)と腐敗する危険があります。
    また、冷蔵庫の温度が低過ぎる(0℃~2℃)と酸味がついたり、うまく発酵しない場合があります。
  • 粉と水が均一になったら混ぜるのをやめます。
  • 瓶や密閉容器は表面が乾燥するので、できればビニール袋で保存します。
  • 手に傷がない限り、素手で作業した方が状態のいい種になります。

注意

食中毒を防ぐために衛生と温度を管理します。

  1. 火傷やケガをしている時は治療してエンボス手袋を使って作業する。
  2. パンを作るとき・種継ぎの作業前に手をよく洗う。
  3. 親種は必ず冷蔵庫で管理して熟成したものを使用する。
  4. 雑菌の繁殖を抑制するため、リフレッシュさせた「仕上げ種」もよく発酵させて使用する。