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米麹酵母の誕生まで

一年中酵母が採れる培地。麹とご飯を使った米麹酵母に挑戦しました。

割合は許容範囲があり、ご飯が少なくても麹が少なくても発酵に持ち込むと酵母が採れます。
中でも発酵が顕著で採りやすかった配合を書きます。
600mlのペットボトル=炊き立てのご飯100g:水200g:米麹5g(小さじ2)、砂糖ふたつまみ
米麹は乾燥でも生でも大丈夫です。冷凍しておいた乾燥麹は常温に出しておきます。

  1. 炊き立てのご飯に水と砂糖を加えて40℃くらいにします。米麹を加えてよく混ぜます。
    いびつでない・清潔なペットボトルの口を下に向けて麹ご飯と液をスプーンで掬って下から押し込むような感じで入れていきます。
    蓋をします。温かい場所に置いておきます。
  2. その日の夕方の写真。沈んでいたご飯や麹が上がってきます。
  3. 3日目から発泡リングができて徐々に発泡が始まり、4日目あたりから激しく発泡します。写真は4日目。ガスを抜いた直後。
    このように発泡し始めたらボトルの破裂・爆発の危険があるので蓋ではなく、虫が入らない程度の布で被ってガスが抜けるようにします。キャップをちょこんと乗せただけでも密封に近い状態になり危険です。
  4. 力をつける作業をします。
    激しい発泡が落ち着いてきてアルコール化した発酵液*(飲んでみると甘味はなく、アルコール・苦味を感じます)を濾したもの60gに対して小麦粉100gを混ぜ、ビニール袋(もしくは蓋つき密閉容器・瓶など)に入れて口を閉じて暖かい場所に3~5時間置きます。
    *発泡し始めて3日目~。発酵状態にもよりますが、濾すタイミングは許容範囲が広いです。早すぎると、べた付きます。
  5. 約3倍に膨れます。ガスを抜いて一晩冷蔵庫に入れて置きます。
    さらに翌日、または保冷を続けた2日ー3日後に、
    90gのドゥに対して60gの強力粉と20~25g~30gの(様子をみながら)加えてよく混ぜ合わせます。
    ビニール袋に入れて口を閉じて温かい場所において3倍になるまで発酵させます。
    小麦粉と水を与えて温かい場所で発酵→ガスを抜いて冷蔵庫で熟成。この作業を3回繰り返します。
    ※小麦粉を加えるのは翌日でも保冷で2日ー3日経ってもいずれも種になったので家庭の事情に合わせて大丈夫です。はじめはべたつくのでビニール袋やガラス瓶にくっつきます。
  6. 最後に正常に育っているか仕上げ種を作ってパンを焼いてみます。
    甘い・香りのいい美味しいパンの確認が取れたら、出来上がった親種に一週間に一回小麦粉と水を与えながら維持します。→親種の維持方法
    ※発酵する日数や状態はその都度違うので、嗅覚を使ってよく観察します。
    粉と水を何度繰り返し与えても異常にべた付いて腐ったような嫌な匂いがしたら破棄してください。

米麹ご飯酵母を仕込んで2週間~3週間もするとおいしいパンが焼けるようになります。
培地(ご飯のや果物)の特徴は次第になくなっていきます。
種継しながら永久的に使える親種の誕生です。

※ビニール袋を変更しました。
ソーダガラス瓶が一番良いですが、破損して種に混入するリスクを考え、簡易密封容器にしました。